江戸時代 Edo Period 2004 2 16

2月14日の日経新聞には、このような記事があります。

「農家苦境で、大型店、出店増」

「大手小売業各社の出店ラッシュは、
日本の農業の苦境と密接な関係がある。」

「大型店が郊外に広がる際、出店用地となるのが、農地だ。」

「郊外型のショッピングセンター29件のうち、
13件が、何らかの形で、農地を転用したもので、
工場跡地の7件を上回る。」

「専門家は、『農家が疲弊して、農地を維持できないことが、
出店ラッシュにつながっている』と語る。」

「背景には、厳しい農業の実態がある。
多くの地権者は、2反や3反を耕す稲作兼業農家だが、
1シーズン農業を営んでも、手元に残る利益は、
1反5万円から6万円。」

「農家の担い手は、高齢者が多く、後継者難に加え、
農地の借り手も少ない。」

「2003年の全国の耕地面積は、473万ヘクタールと、
10年前に比べて、8%減少し、
耕作放棄地も、21万ヘクタールに達する。」

「農林水産政策研究所の推計では、
2020年の農家の高齢化率(農家人口に占める65歳以上の人の割合)は、37.2%
農業人口も、2000年と比べて、42.7%減ると予想している。」

「不便な場所でも、土地区画整理事業で、道路ができるため、
農地を貸したい農家が、さらに増えるという事情もある。」

 国会議員を見ていると、昼間は、国会で居眠りをし、
夜は、料亭や高級レストランで、飲み食いをする。
 このような優雅な生活は、
多くの犠牲の上に成り立っていることを忘れてはいけない。
 今、国会議員が、華やかに見えるとすれば、
このような多くの犠牲の上に築いた繁栄に過ぎない。

 農民は、「生かさず、殺さず」なのか。
これでは、江戸時代と同じである。
今の政府は、江戸幕府と同じことをやっている。

 農民にもチャンスがある。
21世紀は、科学技術の時代であると同時に、農業の時代でもある。
他の国は、着実に、手を打っているのに、
日本は、旧態依然のままである。

 日本は、ブロードバンド社会の確立において、韓国に負けたが、
また、農業でも、同じ失敗を繰返そうとしている。

農業改革 agricultural reform 2004 1 15
 日本は、多くの分野で、先進国ですが、
農業という分野では、遅れている国と言えます。
 日本の農業は、守ることばかり考えていて、
攻める経営を考えていないのです。
多くの日本製品は、世界を相手に、勝負できるレベルとなりましたが、
日本の農業は、ひたすら守ることばかりで、
攻めることは考えていないのです。
 その原因は、技術力と資本力が不足しているからです。
だから、株式会社の農業参入は、必要なのです。
 ヨーロッパにしても、アメリカにしても、
国境が陸続きで、国同士で影響を受けやすいという欠点があります。
 日本は、海で囲まれていますので、
日本列島全体が、無菌室にも、なり得るのです。
 こういう点では、外国に比べて、有利なのです。
ですから、こういうメリットを生かして、
世界に勝てる農産物を作ることは可能です。
 また、今後の、世界の人口の推移を考えれば、
深刻な食糧不足が予想できます。
 こういう場合に備えて、バイオテクノロジーで、
一本の植物から、大量に果実が実るような技術開発が必要です。
また、技術だけでなく、生産ノウハウも重要です。
これは、国際貢献になるのです。
今のままでは、世界的に、深刻な食糧不足の可能性があるのです。
 日本の農業は、
「世界に勝つ」という発想、
「国際貢献」という発想が、まったく欠けています。
 また、株式会社の農業参入によって、意外な効果もあります。
若者は、どうしても、イメージで判断してしまいます。
そうすると、若者にとって、農業は、イメージが悪いのです。
 しかし、大手総合商社が、農業に参入したら、
若者の、農業に対するイメージが変ります。
都会に出て行ってしまう若者を、田舎に引きつける可能性があります。
 また、公共事業の抑制によって、経営が苦しくなった土建業者にも、
農業への参入を認めるべきです。
地元の土建業者ならば、地元と運命共同体でしょう。
 それから、農林水産省自身の改革が必要でしょう。
今の状態では、農民を守るというよりも、
農林水産省自身を守っているように見えます。
 経済評論家によっては、農林水産省の予算額は、
景気がよかった頃は、サラリーマンの納税額に匹敵すると言っていました。
 もし、そうならば、
サラリーマンの税金は、農林水産省の予算に消えたとも言えるでしょう。
 明治維新後の日本は、弱小国家だったのです。
しかし、明治時代の人は、守りの姿勢にはなっていませんでした。
世界に負けないように、
世界に追いつき、
いつか世界に勝つと考えていました。
 そういう点からすると、今の日本人は、江戸時代の人に戻ってしまいました。
明治時代の気概は、消えてしまったのです。
明治維新の英雄が、今、生きていたとしたら、どれほど、悲しむことでしょうか。


































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